大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)1658 判決

主 文

原判決及び第一審判決(被告人に関する有罪部分)を破棄する。

被告人を懲役二年及び罰金二千円に処する。

被告人が右罰金を完納することができないときは、金二百円を一日に換

算した期間、被告人を労役場に留置する。

押収してある刃渡り五〇・五糎の日本刀一振(甲第一一号証)を没収す

る。

当審における訴訟費用の三分の二及び第一審における訴訟費用中証人A、

同B、同Cに支給したものを被告人の負担とする。

本件公訴事実中、公に認められた場合でないのに連合国占領軍要員の財

産である石鹸、しやつ、バスタオルを所持した事実(第一審判決摘示第五の三、四

の事実)について、被告人を免訴する。

理 由

本件公訴事案中、主文末項に掲げた事実は、昭和二七年政令第一一七号大赦令一

条八三号にあたるので、刑訴四一一条五号、四一三条但書、三三七条三号により、

原判決及び第一審判決(被告人に関する有罪部分)を破棄し、右事実については、

免訴の言渡をしなければならない。

弁護人森川金寿の上告趣意第一点は、詐欺の事実に関し、第一審判決の有罪認定

が違法であることを前提として、原判決の憲法三一条違反を主張する。しかし、所

論証人Dの証言は、その内容上、被告人の共謀の事実を認定する証拠となしえない

ものではなく、また、被告人の自白がない場合に、その共犯者たる共同被告人数名

の供述を綜合して、被告人の共謀の事実を認定したとしても、もとより何等違法は

ない。(いわゆる半証拠能力の証拠でも、他の半証拠能力の証拠と互に補強しうる。)

従つて、第一審判決の事実認定に所論のような違法はなく、所論憲法違反の主張は、

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その前提を欠くものといわなければならない。

同第二点は、前記大赦にあたる事実にのみ関するものであるから、これに対する

判断を要しない。

よつて、第一審判決の確定した同判決摘示第二の事実につき刑法二四六条一項、

六二条、六三条、六八条三号、同第三の事実につき同法二四六条一項、六〇条、同

第五の一の事実につき銃砲等所持禁止令一条、二条(罰金刑を選択)、同令施行規

則一条、同第五の二の事実につき連合国占領軍財産等収受所持禁止令一条、四条(

懲役刑を選択)を適用し、さらに、刑法四五条前段、四七条、一〇条、四八条、一

八条、一九条一項一号、二項、刑訴一八一条を適用して、裁判官全員一致の意見で、

主文のとおり判決する。

公判出席検察官 熊沢孝平。

昭和二八年一月一六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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